外壁塗装にアクリル塗料は使わない？ピュアアクリルとは？特徴や価格

今回は、アクリル塗料の特徴、ピュアアクリルについてなど、メリットデメリットも含めてくわしくご紹介していきます。

アクリル塗料とは

アクリル塗料とは、アクリル樹脂が主成分である塗料のことです。安価な塗料であり、30年ほど前までは外壁用塗料の主流として用いられてきましたが、耐用年数が5～8年と低く、高性能の塗料の登場により近年ではあまり採用されなくなっています。

しかし、アクリル塗料は使い方によっては好まれる塗料で、室内塗装、DIY塗装、透湿性が求められる下地素材、旧塗膜の塗装にはオススメです。特に室内は、紫外線や雨風等に対しての耐久性は必要ありませんので、様々なイメージに仕上げることができます。

更に、近年は従来のアクリル塗料とは全くの別物のピュアアクリルなど高耐久性のアクリル塗料もあります。

アクリル塗料の特徴

特徴（メリット）

1.費用が安い

現在の主流のシリコン塗料の約7割の費用で塗装工事を行う事が出来ます。お安い塗料ですので何回も塗り替えをして外観をリフレッシュしたい方にはオススメです。

2.扱いやすい

アクリル塗料の多くは1液型であり、他の塗料と混ぜる必要はないため、DIY初心者でも使いやすい塗料です。硬化不良が起こりにくく、比較的簡単に重ね塗りできます。

3.カラーバリエーションが豊富

アクリル塗料の歴史は長いので、さまざまな色のアクリル塗料の中から、好みに合う色を選ぶことができます。また、優れた艶感と発色の良さを併せ持つ色鮮やかさがあります。

4.重ね塗りに最適

アクリル塗料は付着力（吸湿性）が高いので、短期間での塗り替えの際に付着しやすくとても便利です。

特徴（デメリット）

1.耐久性が低く劣化しやすい

外壁に塗装した場合のアクリル塗料の寿命は5〜8年ほどと短いです。アクリル塗料は紫外線や雨風に弱く、アクリル樹脂の性質上、酸化が起こりやすいので、長持ちは期待できません。経年劣化が進行すると、浮きや剥がれ、色褪せなど美観が悪くなります。

2.ひび割れが起きやすい

アクリル塗料の塗膜は固いので、ひびが入りやすい塗膜となってしまいます。

3.浸透性が良すぎる

アクリル塗料は優れた浸透性があるので、下地や湿気がたまりやすい室内の塗装に使うとメリットとなりますが、その浸透性ゆえに、外部の湿気が建物内部に入りやすくなります。湿気の多いエリアでは特に外部からアクリル塗料越しに内部に湿気が浸透し、住宅に悪影響をおよぼす可能性がありますので、湿気の多い環境にある住宅の外壁にアクリル塗料は向いていません。

ピュアアクリル塗料

アクリル塗料のメリットデメリットをあげ、あまりば良くない塗料と言う印象ですが、アクリル塗料のメリットを上手く採用して作られたアクリル塗料がピュアアクリルです。

ピュアアクリルはオーストラリアの塗料メーカーであるアステックペイントが製造している塗料で、通常のアクリル塗料に含まれる不純物をできるだけ取り除いた塗料です。ピュアアクリルの耐久性は15年程度といわれ、フッ素塗料と同じレベルの耐久性があります。

本来のアクリル樹脂自体は、透明度が高く、飛行機の窓や水族館の大型水槽に使用されるほど耐久性の高い素材ですが、建築用の塗料として、塗りやすくするために不純物（添加剤や可塑剤）を入れるので耐久年数が短くなっていました。

ピュアアクリルには添加剤や可塑剤（かそざい：柔軟性や対候性改良する添加薬品類）などの不純物が含まれていない純度100%のアクリル塗料です。

最後に

アクリル塗料はリーズナブルで扱いやすい商品ですので、下地、DIYや内装への塗装には向いていますが、耐久性の低さからあまり外壁塗装にはおすすめできません。しかし、現在では高耐久であるピュアアクリル塗料など様々な製品がでてきています。フッ素塗料と比べると機能では少し劣る部分はありますが、耐久性は変わりません。ご自宅の状態、ご自身のお考えを踏まえ、選択肢の一つとしてピュアアクリル塗料を考えてみてもいいのではないでしょうか。

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