外壁塗装、屋根塗装の相場やタイミング、助成金、火災保険

外壁塗装工事をなぜ行わなければならないのか・・・それは 「家を守る」ため です。 しかしながら「外壁の汚れやきずは気になるけど、今はやらなくていいかななど」 と後回しにしてしまいがちな方も多いかと思います。しかし、外壁塗装工事をせずに放っておくとどんどん住宅の壁が劣化していき、そのうち雨などの浸入を防ぐ事ができなくなります。外壁塗装は数十万円から数百万円と高額な工事なので、一度に多くのお金を必要とします。リフォーム費用を積み立てしているならまだしも、具体的な工事時期を予期していなかった場合、予算を用意しづらい事もありますよね。

 また、 トイレ、お風呂、床、台所など 内装工事は直接的に家の中が快適になることから、優先してお金を使いたくなりますが、これら内装工事は水漏れなどの緊急を要する時以外は「家を守る」ではなく「家をより便利にする」工事ですので、外壁塗装は優先するべき必要な工事なのです。

~解説動画~

外壁塗装をおこなうタイミングは10年が目安

家の外壁の塗装は放置していると劣化していくため、塗替えをしなくてはなりません。時期を間違えると、劣化が進行して外壁材の寿命が縮んだり、補修費用が高額になったりします。外壁塗装の時期を見きわめる方法には「築年数」と「劣化状況」の2つがありますが、外壁塗装に適している年数は「築10年」または「前回のリフォームから10年後」です。ただし、あくまでも「年数」は目安であり、最適な時期を見きわめる確実な方法は「劣化状況」で判断することです。大切なお家を守るためにも、定期的にメンテナンスをおこない、長期的に風雨・紫外線などから私たちを守ってもらう必要があります。

劣化のサイン

1. チョーキング

チョーキングとは、外壁の塗料が劣化して粉末状になる症状です。外壁の表面に白い粉が確認できたらチョーキングが発生しています。外壁を保護する機能が失われつつあるため、チョーキングが見つかったら外壁塗装を検討してください。

チョーキング

2. ひび割れ(クラック)

外壁の塗装や下地材がひび割れる症状です。ひび割れの隙間から雨が侵入して雨漏りを引き起こしたり、外壁材を劣化させたりします。クラックの幅が0.3mm以下のものをヘアークラック、0.3mm以上のものを構造クラックと言い、構造クラックがある場合には、早急なメンテナンスが必要となります。

外壁ひび割れ

3. 塗膜のふくれ、ハガレ

塗装をした膜を「塗膜」と呼びます。塗膜が不自然にふくれあがっていたり、はがれていたりしたら塗替えをする時期です。ふくれの場合は、内部に水や空気が入り込んで塗膜が剥離しています。外壁内部へ雨水が浸入しひび割れ等を引き起こす恐れがあります。

コンクリート塗装剥がれ写真

4. シーリングのひび割れや破損

シーリングとは、サイディング外壁の目地や窓の隙間を埋めるゴム状の外壁材です。シーリングが劣化するとひび割れが起こるため、外壁材の内部が紫外線や雨に侵食されやすくなります。シーリング材が劣化している場合は、「増し打ち」や「打ち替え」をおこない、目地部分からの雨水の浸入を防ぐ必要があります。

5. 外壁の破損

サイディングやモルタルの外壁が欠けていたり、金属部に穴があいていたりする場合は修繕が必要です。外壁の破損は塗装だけでは補修ができないため、交換が必要なケースが多いでしょう。

外壁塗装では塗装してはいけない条件があります。
以下の条件が1つでも当てはまる場合は原則として外壁塗装はできません。

・気温5℃以下
・気温35℃以上
・湿度85%以上
・結露が発生する
・強風のとき
・塩害が起こる

この条件で無理に塗装をすると、乾燥不良が起こって塗膜がはがれやすくなります。

価格

外壁塗装の費用の内訳

外壁塗装の費用の内訳は、材料費、足場代、人件費、その他運営費からなります。材料費には塗料、シーリング材、養生シートや飛散防止ネットなどが含まれます。外壁塗装は家の大きさや形、劣化状態次第で作業量や使用する道具に違いがありますので、定価というものが存在しません。しかし基本の工程があります。

基本の工程(1週間から2週間ほど)

足場設置(1日) → 高圧洗浄(1~3日) → 下地処理、調整(1日~) → 養生(1日) → 塗装(3日~)

30坪のお家の外壁塗装、外壁、屋根塗装の相場

・外壁塗装 50〜100万円 

(内訳)足場設置(13~17万円)、高圧洗浄(2~3万円)、下地処理(10~12万円)、養生(3万円前後)、塗装( 18~66万円 )

・外壁、屋根塗装 80〜150万円

(内訳)足場設置(13~17万円)、高圧洗浄(3~5万円)、下地処理(10~12万円)、養生(3万円前後)、塗装( 30~100万円 )

塗料の種類

アクリル塗料…耐用年数 3~8年、施工単価 1,000~1,800円/㎡ 

ウレタン塗料 …耐用年数 5〜10年、施工単価 1,500~2,500円/㎡

シリコン塗料 …耐用年数 7〜15年、施工単価 1,800~3,500円/㎡

フッ素塗料 …耐用年数 5〜10年、施工単価 3,000~5,000円/㎡

塗料などの材料費は、外壁塗装の中で約20%を占める大きな部分です。価格が安い塗料を選べば、それだけ塗装全体の値段も下がります。しかし、安い塗料は同時に耐久年数も短くなります。つまり、再び外壁塗装が必要になる期間が短くなってしまうため、結果的にコストがよりかかることにもなりかねません。

シーリング工事(コーキング)の単価

シーリング打ち直し工事には、「打ち替え」と「打ち増し」の2つの方法があります。

シーリング打ち替え工事の参考単価

*既存のシーリングを全て撤去したあとに、新しいシーリングを充填する施工方法です。

シーリング打ち替え工事の参考単価:700~1,200円/m

シーリング打ち増し工事の参考単価

*既存のシーリングの上から、新しいシーリングを足していく施工方法です。

シーリング打ち増し工事の参考単価:500~900円/m

火災保険の活用

火災保険は基本的に火災だけでなく、落雷や風災、水災、震災などの自然災害にまで対応しています。つまり、火事だけでなく、台風や大雨による住宅の損害も火災保険の対象となるのです。大きな被害はもちろん、外壁の塗装で済むレベルの被害でも請求可能となるケースも多くあり、ご自身では実感がなくても、隠れた被害が多数存在しますので、火災保険の活用をお勧めします。

主な特徴

1.火災以外にも適応

火災保険は台風・雪・雨・雷などの自然災害はもちろん、車の衝突やイタズラなど多くの被害に対応できる万能な保険です。また被害の大小ではなく事故原因が補償対象であれば問題ないため、ご自身で被害の実感がなくても保険金を受け取れるケースが多いのです。

2.何回申請しても保険料は上がらない

火災保険は自動車保険などとは違い、等級制度がないため何回使っても保険料が上がることはありません。また被害に遭う度に何度でも使うことができます。

3.火災保険の請求期限は3年

火災保険の請求権(時効)は3年しかありません。申請を先延ばしにしてしまうと、本来受け取れたはずの保険金をもらい損ねる可能性があります。

4.給付金の使い道は自由

火災保険でおりた給付金は、自由に使う事ができます。必ず修繕やリフォームに使用する必要はありません。

外壁塗装で助成金や補助金のチェック

現在、外壁や屋根の塗装工事に関する助成金・補助金は、国の制度はありません。しかし助成金制度を設けている地方自治体はありますので、お住まいの自治体のホームページをチェックしてみてください。多くの市区町村で「省エネ住宅改修補助金」「住宅リフォーム資金助成」などの制度で、外壁塗装を対象としています。

自治体によっては、外壁塗装の際に助成金を受け取れることがありますが、助成金の支給額は10万~20万ほどで、なかには最大50万円まで助成する自治体もあります。この外壁塗装の助成金は、年度初めに発表されて、予算を使い切るまで申請を受け付けています。大変倍率が高く、4月の募集開始からすぐに募集終了してしまうことがほとんどです。

トラブルについて

クーリングオフ

外壁塗装や屋根塗装は契約後8日間以内であればクーリングオフ制度を適用することができます

ただし、このクーリングオフ制度が適用できる条件は限られており、特に自分から業者に依頼した場合(訪問営業ではない場合)は解約ができませんので注意が必要です。そもそも外壁塗装や屋根塗装の場合、契約から施工完了までで8日を過ぎてしまうことがほとんどですので、クーリングオフ制度が適用できる機会というのはなかなかないのが現状といえるでしょう。

消費生活センター

残念なことに悪徳業者はクレーム対応にも慣れっこですので、あなた一人では太刀打ちできないことも予想されます。そんな場合、最寄りの消費生活センターに相談するのも有効な手段です。

住まいるダイヤル

住まいるダイヤル(正式名称「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」)は、リフォーム関連のトラブルに関する相談窓口として非常に有名で、どんなトラブルも相談に乗ってくれます。国が認めた信頼できる法人で、実際にあった詐欺の事例なども紹介されていますので、塗装前の方もぜひ一度チェックしてみて下さい。

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