無機塗料を薦められたけど、本当に20年塗り替えいらず?性能、性質は?

無機塗料

無機塗料は無機物が配合された塗料のことで、下記表の通り、ほかの塗料に比べて、耐候性、耐用年数などが高い優れた塗料です。

本記事では、無機塗料の基礎知識メリット・デメリット、選ぶ時のポイントを解説します。

スクロールできます
塗料耐用年数価格帯耐候性防カビ
防藻性
低汚染性遮熱性
アクリル塗料約5~8年1,000~1,800円/㎡
ウレタン塗料約7~10年1,500~2,500円/㎡
シリコン塗料約10~13年1,800 ~ 3,500円/㎡
フッ素塗料約15~20年3,000~4,800円/㎡
無機塗料約20~25年3,500~5,000円/㎡
塗料の比較
目次

無機塗料とは

無機塗料とは、「無機物(炭素を含まない鉱物)」を配合して作られた塗料のことです。無機塗料の特徴として、紫外線で劣化せず、非常に硬くて燃えにくい性質があります。さまざまな種類の鉱物があり、ガラスやタイルと言った無機質を塗料にしているものもありますが、ほとんどはセラミックやケイ素になります。

他の塗料との違い

アクリル塗料やシリコン塗料などの一般的な塗料は有機塗料といい、有機塗料には樹脂成分(アクリル、シリコン、フッ素など)が入っており、樹脂の種類によって塗料の性能価格が決まります。

通常、樹脂が紫外線によって分解されることで、退色や変色などの劣化症状が現れてくることが多いのに対し、無機塗料には劣化の原因となる樹脂成分がほとんど含まれていないため、一般的な有機塗料と比べて耐久性に優れた塗料です。

しかしながら無機物100%なら半永久的に劣化しないものができますが、そうすると流石に硬くて建物に塗ることはできません。そのため、無機物の耐久性を活かしながら、有機物を混ぜて使えるようにした塗料が「無機塗料」となります。これを塗料メーカーによっては、「無機有機ハイブリット塗料」という表現を使うこともあります。

注意

現在、無機塗料において無機物と有機物の割合に明確な決まりがなく、有機物の割合が多いものだと、劣化がしやすくなります。このように質の悪い無機塗料も存在するので、注意が必要です。

無機塗料のメリット・デメリット

メリット

1.耐候性が高い(耐用年数20年~25年)

前述の通り、無機成分自体が紫外線での劣化をほとんどしないから、退色や変色などの劣化症状が現れにくいです。

2.カビ・コケが繁殖しにくく、汚れにくい

無機塗料には、カビや苔が栄養にして繁殖する有機物があまり含まれていないため、カビや苔が発生しにくいです。更には静電気が発生しにくく、ホコリなどの汚れもつきにくいです。また親水性に優れており、外壁に汚れが付着しても雨水で洗い流されます

※親水性とは、水を弾くのではなく水を馴染ませる性能のことで、雨が降ると、外壁と汚れの間に雨水が入り込み、汚れと一緒に流れ落ちてくれます。

通気性や日当たりが悪く、外壁のカビや苔に悩んでいるという方にオススメ。

3.燃えにくい

無機塗料はその性質(不燃性)から非常に火に強く、燃えにくいです。

無機塗料は100%無機ではなく、有機成分も含んでいるので、全く燃えないわけではありません。

デメリット

1.価格が高い

無機塗料はコストの高い種類が多く、初期費用が多く必要になります。しかし、耐用年数が長いので、コストパフォーマンスはよく、長期的にみると割安でおすすめの塗料です。

2.表面にひび割れが起きやすい

無機物が主成分のため、塗装後は非常に硬い塗膜であり、外壁にヒビが入ってしまうと一緒に塗膜もヒビ割れてしまう可能性が高いです。

※しかし、きちんと正しい下地で塗り替えをしていけば、ひび割れは起きません。無機塗料には合う合わない下地があるため、業者の技術が低ければ失敗しやすい塗料でもあります。

無機塗料を選ぶ際の注意点

1.使う無機塗料の質を確認

無機塗料の含有率の定義が決まっているわけではないので、中にはシリコンやフッ素とあまり変わらない耐久性のものもあります。そもそも主な原料となっている「無機物」にも色々な種類があるので、配合される原料で機能が異なります。
基本的に大手塗料メーカーが製造している無機塗料を使いましょう。メーカー名がないものは要注意です。

2.再塗装が難しい場合がある

無機塗料は、汚れを強力に弾くことから、汚れにくい反面、塗り替え時に新しい塗料まで弾いてしまう可能性があるということです。しかし、再塗装を依頼する際や、行う際には、塗料や現在の壁の状態についてよく確認するようにして下さい。そもそも無機塗料は、基本的に長い期間耐えうる塗料なので、頻繁な再塗装は必要ありません。

無機塗料はこんな人におすすめ

1.とにかく長く持たせたい、最後の塗装にしたい

無機塗料は耐用年数が20~25年と非常に長いのが特徴です。

工事時に家の周りに組まれる足場やシートにストレスを感じる方もいらっしゃいます。家のメンテナンスはこれで最後にしたい。しばらくは工事のストレスを感じたくないという方には無機塗料が合っています。

2.外観の美観を長く維持したい

無機塗料を塗ると、カビや苔が発生しにくく、セルフクリーニング機能もあることから、長期的に外壁の美観を維持できます。

きれいな外観を保ちたい、外壁の掃除をあまりしたくないという方は、無機塗料がおすすめです。

3.塗装費用が高くても気にしない

無機塗料の初期塗装費用はほかの塗料に比べて高めになりますが、予算に余裕がある方にはおすすめです。

初期費用はかかりますが、塗装後の掃除やメンテナンスにかかる出費を抑えられるほか、耐用年数が長いため、将来的な出費を抑えることもできます。

まとめ

無機塗料はほかの塗料と比べると高めになりますが、長期間で考えるとトータルコストは削減できます。また、耐候性や防汚性などの性能は抜群であり、耐用年数も長いです。もちろん、ヒビ割れや再塗装が難しいなどのデメリットもあります。

それぞれの目的と照らし合わせて、自分に合ったものを選びましょう。

お困りの際にはご相談ください

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この記事を書いた人

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