皆さんは、家の屋根といえば、三角屋根の家を想像することが多いのではないのでしょうか?道外から訪れた方は「屋根が平らで真四角な家が多い」と、不思議に感じることも多いようです。東北や北海道のような雪国では、勾配が浅く雪が積もりやすいような無落雪のフラット屋根が多く使用されています。
昔は、通称「三角屋根」と言われる北海道住宅供給公社が1960年代を中心に、積立分譲住宅として供給した規格型コンクリートブロック造の家が多く造られていました。現在でもシンプルな形状の三角屋根である切妻屋根や片流れ屋根で大きく勾配(傾斜)をつけた形状のものも使われています。しかし、市街地の住宅ならば、隣家や道路などに雪が滑り落ちない屋根材や雪止めネット設置などが必要となり、一見平らな屋根に見える無落雪屋根の住宅が増えています。
苫小牧でよく使われる屋根材
苫小牧で最も広く使われている屋根材は金属系の材料です。瓦屋根は少なく金属屋根が約70%を占めていると言われています。金属系の屋根材と言えば特にガルバリウム鋼板ですが、一番のメリットは軽量な屋根材ということです。
冬場の北海道には雪が積もりますから、雪の重みに耐えることが絶対条件となります。そんな場合に向いているのが、軽量な金属の屋根材になります。
金属とスレート、それぞれの屋根材を重量で比較すると、スレートは金属系に比べて約3倍の重さ。瓦屋根だと約10倍と大変重いです。
この屋根材の重さに、冬場の北海道は雪の重みが加わってくるので、瓦など重量がある屋根材を使うなら、住宅の構造自体を非常に頑丈にする必要があります。これでは、非常にコストがかかってしまうため、金属屋根が広く使われるようになりました。
また、金属屋根、特にガルバリウム鋼板は、密閉性が高く水が入り込みにくい構造になっている為、豪雪地帯では得に使用されています。
金属屋根(特にガルバリウム鋼板)のメリット
1.雪解け水が内部に入らず雨漏りしにくい
冬に屋根に積もった雪は、春が近づき暖かくなると、少しづつ溶けていきますが、雨水と違い、雪が解けた部分と残っている部分に段が出来て、その部分の屋根に水が留まり続けます。
雪が降らない地域で主流のスレート屋根だと、屋根材と屋根材の隙間から雪解け水が内部に浸水し溜まり、雨漏りの原因になってしまいます。また、水分を含むことで、凍結した際はクラックが生じる可能性がありるため、雪国には不向きです。
一方、金属の場合は組み合わせてほぼ密閉される為、水が入り込みにくくなっています。もちろん水分を含まないのでクラックが生じることもありません。
2.地震に強い
先に述べましたが、金属屋根は軽量であることが一番のメリットです。屋根が重いと建物の重心が高くなり、揺れた際に水平力や降り幅が大きくなる為、結果として建物の倒壊を引き起こす可能性が高まります。
3.耐久性(錆に強い)に優れている
屋根の雪下ろしの際に屋根材に大きな力をかけても、金属屋根はその力に耐えることができます。破損に弱いスレート屋根だと割れてしまいます。また、耐用年数も長いです。
4.エコロジー
金属屋根は環境汚染物質が一切含まれていないので、環境に優しくエコロジーです。また、鉄は溶かした後、再び鉄に戻る事が出来る為、買い取ってくれる業者もいます。
金属屋根もメンテナンスが必要
金属屋根でも、来る日も来る日も大切なご家族を雨や風、時には台風や大雪に耐えていますから、その屋根にも寿命がきます。
寿命を延ばす方法としては塗装と防水メンテナンスがあります。
塗装に関しては防水性能アップではなくサビ防止効果、美観、滑雪性能回復の効果があります。
防水メンテナンス&板金補修は、防水性能の回復や板金の延命効果がありますので、塗装をするときには防水メンテナンスを含めるとより効果的です。
定期的に屋根のチェック
年に2回のチェックをお勧めします。特にシーリングの状態、そして塗装の状態、凹みも要チェックです。スノーダクトはゴミが詰まっていないか確認してください。もし詰まっているようだときちんと掃除してください。
三角(勾配)屋根なら軒に注意!
軒に荷重がかかりやいため、損傷がないかチェック
屋根の雪下ろしは慎重に
屋根材はそんなに頑丈なものではありません。スコップみたいなものでガリっとやれば一発で屋根に穴が空きます。傷が付けば錆びますし、錆びると穴もあき、すぐにだめになります。
屋根にみられる劣化の種類
ガルバリウムやトタンなどの金属屋根は、塗膜が剥がれ、防水性を失うと錆びを引き起こしたり、さらに劣化が進むと腐食してボロボロになってしまいます。ガルバリウムはサビにくい素材として有名ですが、絶対にサビないわけではなく、それはあくまでも適切なメンテナンスが行われているということが前提なのです。
また屋根塗装が必要なスレートやセメント瓦などは、経年劣化によって色褪せたり、防水性を失うことでコケが生えてしまったり、脆くなることでひび割れや欠けといった症状が生じます。
ガルバリウム | トタン | |
---|---|---|
耐用年数 | 20~30年超 | 10~20年超程度 |
屋根塗装の目安 | 10年 | 7年 |
耐用年数までの塗り替え回数 | 2回 | 2回 |
屋根材の補修方法
金属製の屋根材には錆びが大敵です。原則としては10年に一度程度の屋根塗装メンテナンスを行い、錆びから守ってあげる必要があります。
屋根材の一部に割れや欠け、ズレといった不具合がある場合はコーキングによる補修、また一部の屋根材を差し替え、交換することが選択肢として考えられます。
耐用年数を迎えてしまったことによる全体的な不具合(屋根材、防水紙、野地板など)が見られる場合は一部の補修だけでは間に合いませんので屋根リフォームも視野に入れる必要があります。
お困りの際にはご相談ください
苫小牧を中心とし、プロフェッショナルな職人・営業を揃え、高クオリティな塗装工事をお約束します。
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個々のプロの力を合わせて作り上げるチームワークを基盤とした総合力は私たちの強みです。