外壁のコーキングとは?シーリングとの違いは?役割や補修のポイント

外壁のコーキングとは?シーリングとの違いは?役割や補修のポイント
目次

コーキングとは

外壁コーキングとは、弾性に富んだ樹脂系の目地充填剤のことで、建物の外壁や屋根、窓枠などの接合部分に塗布して使います。(シーリング材)

コーキングは建物の外観を美しく保つだけでなく、外気や水分の侵入を防ぎ、断熱性能を向上させる重要な役割を果たしています。一般的にはシリコンやポリウレタンなどの材料が使用され、耐候性や耐久性が高く、長期間劣化しにくい性質があります。ただし、時間が経過すると劣化することもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。

使われる場所

  • 外壁(サイディング、ALCのボード、パネルのつなぎ目)
  • 窓枠など
  • 玄関
  • キッチン
  • お風呂

コーキングの役割

サイディングALCのボードといった外壁材は非常に堅く、、隙間を設けずに貼っていくと気温変化などによる膨張で外壁材が衝突し、破損してしまいます。そこで、レールのように一定の隙間を置いて壁面に貼り付け、「目地」にコーキング(シーリング)を注入することにより、防水性と耐候性の高い外壁ができます。

建物の内外の接合部や隙間にコーキング(シーリング材)を充填することで、水や風、虫や小動物、ホコリや花粉などの侵入を防止する役割があります。また、コーキングは、建物の熱効率を向上させるための断熱材としても機能します。

さらに、コーキング材は、建物の構造物の変形に対しても柔軟に対応するため、建物の耐久性を向上させる役割も果たしています。建物の外壁や屋根など、特に風雨や湿気が多い場所にコーキングを行うことで、建物のメンテナンスや修繕の負担を軽減し、建物の寿命を延ばすことができます。

コーキングとシーリングの違い

コーキングとシーリングは、建築やDIYの分野で頻繁に使用される用語で、明確な違いがなく、同じ意味として用いられることが多いです。

細かく分けると、コーキングは、建物の外壁、屋根、窓枠、ドア枠などの隙間や接合部分に使われる防水材料で、水や風を遮る役割を持ちます。コーキングは、シリコーン、ポリウレタン、アクリルなどの材料で作られ、非常に耐久性が高く、長期間にわたって保護機能を発揮します。

一方、シーリングは、建物内部の接合部分に使われる防水材料で、タイルとバスタブ、洗面台と壁、キッチンカウンターと壁などの接合部分を密閉する役割を持ちます。シーリングは、水や湿気を防ぐために必要であり、シリコーン、アクリル、ラテックスなどの材料で作られます。

簡単に言えば、コーキングは建物の外部、シーリングは建物の内部で使われる材料で、それぞれ異なる目的を持っています。

コーキングの種類

種類特徴
シリコンコーキング耐候性が高く、様々な温度帯に対応できるため、一般的なコーキング材として広く使用されています。
ポリウレタンコーキング柔軟性に優れ、様々な素材に対応できるため、建築物の床や壁のシーリングに使用されることがあります。
アクリルコーキング耐候性が高く、水に強いため、屋外のコーキングに使用されることがあります。
ブチルコーキング高い密着性と柔軟性を持ち、耐候性が高いため、屋根や壁のシーリングに使用されることがあります。
ポリスルフィドコーキング高い柔軟性と強度を持ち、耐久性に優れているため、建築物の外壁や窓枠のシーリングに使用されることがあります。

外壁コーキングの寿命

外壁コーキングの寿命は、使用されるコーキング材の種類や品質、施工時の状況、気象条件などによって異なります。一般的には、コーキング材の寿命は10年から20年程度とされています。

しかし、外壁コーキングの劣化は、寿命以上に早く進行することがあります。例えば、施工時にコーキング材を適切に塗布できていなかった場合や、強風や豪雨などの悪天候が長期間続いた場合、コーキング材が劣化しやすくなります。

また、外壁コーキングの劣化が進むと、建物内部に水が浸入し、カビや腐食の原因となることがあります。

外壁コーキングの費用

外壁コーキングの費用は、様々な要因によって異なりますので、あくまでも目安であり、実際の費用は建物の大きさや状態、コーキング材の種類や量、工事業者の料金などによって異なります。

一般的には、1平米あたり1,000円から2,000円程度が相場とされています。つまり、外壁面積が100平米であれば、100,000円から200,000円程度がかかることになります。

ただし、既存のコーキングを取り除く必要がある場合や、建物の状態が悪い場合には、追加の費用が発生する場合があります。

コーキングの劣化症状

外壁コーキングが劣化すると、以下のような症状が現れることがあります。

症状内容
ひび割れや剥がれコーキングが乾燥して硬化し、建物との接着力が弱くなると、ひび割れや剥がれが発生することがあります。これにより、雨水や風などの外部からの水や空気が侵入しやすくなり、建物の内部に損傷を与える可能性があります。
変色や腐食コーキング材は、太陽光や雨水などの外部の要因により、変色や腐食することがあります。特に、長期間にわたって保護を怠ると、変色が激しくなり、外壁の美観を損なうことがあります。
剥がれた塗装コーキングが劣化すると、外壁との密着性が低下し、塗装が剥がれることがあります。これにより、外壁の保護機能が低下し、損傷や腐食が進行する可能性があります。
断熱効果の低下外壁コーキングが劣化すると、建物の内部と外部との熱の移動が容易になり、断熱効果が低下することがあります。これにより、冷暖房費の増加など、建物のエネルギー効率に悪影響を与える可能性があります。

これらの症状が見られた場合は、早急にコーキングの補修や交換を行うことが必要です。

コーキング補修方法

打ち増し

外壁コーキングの打ち増しとは、古くなったコーキング材を新しいコーキング材で上から塗り直すことを指します。古いコーキング材が劣化している場合、打ち増しを行うことで新しいコーキング材で補修し、建物を保護することができます。

打ち増しの手順
STEP
古いコーキング材の除去

まず、古いコーキング材を取り除きます。手作業で削り取るか、電動工具を使用して削り落とします。古いコーキングを取り除くことで、新しいコーキングの密着性を高めることができます。

STEP
クリーニング

コーキング材を取り除いた後は、外壁の表面をクリーニングします。汚れやカビを落とし、表面を清潔に保ちます。

STEP
下地処理

外壁の表面に下地処理を行います。下地処理とは、コーキングが密着するための表面を整えることです。下地処理は、コーキング材の種類によって異なります。

STEP
コーキング材の打ち増し

下地処理が完了したら、新しいコーキング材を打ち増しします。コーキング材の種類や施工方法によって異なりますが、一般的にはコーキングガンを使って均等に塗布することが多いです。

STEP
仕上げ

コーキング材を打ち増しした後、仕上げを行います。仕上げ材は、コーキング材と同じ色や仕上げにすることで、外壁の美観を保ちます。

打ち増しは一時的な対処方法であり、古くなったコーキング材をそのまま残すことになるため、長期的にはコーキング材の完全な交換が必要になる場合があります。また、打ち増しによってコーキング材が厚くなりすぎると、劣化が進行する可能性があるため、注意が必要です。

打ち替え

外壁コーキングの打ち替えとは、古くなったコーキング材を完全に取り除き、新しいコーキング材を再度施工することを指します。打ち替えは、劣化が進んだコーキング材を取り除き、外壁を保護するために行われます。

打ち替えの手順
STEP
古いコーキング材の除去

まず、古くなったコーキング材を取り除きます。手作業で削り取るか、電動工具を使用して削り落とします。

STEP
クリーニング

コーキング材を取り除いた後は、外壁の表面をクリーニングします。汚れやカビを落とし、表面を清潔に保ちます。

STEP
下地処理

外壁の表面に下地処理を行います。下地処理とは、コーキングが密着するための表面を整えることです。下地処理は、コーキング材の種類によって異なります。

STEP
コーキング材の施工

下地処理が完了したら、新しいコーキング材を施工します。施工方法は、コーキング材の種類や施工者の技術によって異なりますが、一般的にはコーキングガンを使って均等に塗布することが多いです。

STEP
仕上げ

コーキング材を施工した後、仕上げを行います。仕上げ材は、コーキング材と同じ色や仕上げにすることで、外壁の美観を保ちます。

外壁コーキングの打ち替えは、打ち増しと比較してより効果的で長期的な対処方法です。ただし、打ち替えには費用や工期がかかるため、適切なタイミングで計画的に行うことが重要です。

最後に

建物の重要な役割を果たしているコーキングですが、劣化が進みやすい箇所でもあり、外壁塗装時期よりも早くコーキングのメンテナンスを行う必要がある場合もあります。メンテナンス方法としては、増し打ちと打ち替えの2種類がありますが、DIYではなく専門業者に相談するのがおすすめです。

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この記事を書いた人

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