お家のモルタル壁の仕上げ方には大きく「リシン仕上げ」「スタッコ仕上げ」「吹き付けタイル仕上げ」「左官仕上げ」の4種類があります。今回はスタッコ仕上げの特徴や注意点などを解説していきます。
スタッコ仕上げとは
外壁塗装の一つの仕上げ方法として、「スタッコ仕上げ」という方法があります。
スタッコとは、石灰やセメント、砂などを混ぜ合わせたモルタルのことで、古くから建築材料として使われてきました。スタッコ仕上げは、このスタッコを塗り重ねることで、外壁に均一で美しい仕上がりを実現する方法です。
スタッコ仕上げの特徴は、耐久性や防水性が高く、さまざまなカラーや質感を表現することができることです。また、外観が美しく、高級感のある仕上がりになります。
ただし、スタッコ仕上げは施工が難しく、熟練した職人が必要となるため、費用が高くなる場合があります。また、素材の特性上、劣化が進むと割れたり剥がれたりすることがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
他の工法との違い
種類 | 特徴 |
---|---|
リシン仕上げ | 塗装を吹き付けるときに、細かい砂を混ぜて吹き付けているので表面がザラザラしている。汚れやカビが発生しやすい。 使用する仕上げ材が比較的少なく済むため、費用を抑えることができ工期も短くて済む。 |
スタッコ仕上げ | リシンを厚くしたような仕上がりで、凹凸が激しい。リシンと同様に汚れやすい。 高級感と重厚感を表現することができる。 |
吹き付けタイル仕上げ | 吹き放し仕上げとヘッドカット仕上げがあり、ツルツルとした仕上がり。ヘッドカット仕上げは、塗料を吹き付けた後塗料が半乾きの状態でローラーを転がし玉をつぶして仕上げる。 塗り替え時、施工しやすく塗料の消費も少ない。 |
左官仕上げ | 塗料と砂を混ぜた壁材のことで、吹き付けや左官で仕上げる。アイカ工業の商品名「ジョリパット」と言われることもある。 お店など、おしゃれな建物によく使われている工法。 |
スタッコ仕上げの特徴(メリット・デメリット)
メリット
1.高級感のある外観
スタッコは、均一で美しい仕上がりが得られるため、高級感のある外観を実現することができます。また、豊富なカラーバリエーションや質感の異なる仕上がりが可能です。
2.耐久性が高い
スタッコは、石灰やセメント、砂などを混ぜ合わせた強固な素材であり、耐久性が高いため、外壁の劣化を防止することができます。
3.防水性が高い
スタッコは、水を吸収する性質が少ないため、防水性に優れています。また、雨水や風による汚れがつきにくく、外壁の美観を長期間保つことができます。
4.施工がしやすい
スタッコは、均一な仕上がりを得るために厳密な工程が必要ですが、比較的施工がしやすい素材です。また、柔軟性があるため、曲線などの複雑な形状の外壁にも適しています。
5.メンテナンスがしやすい
スタッコは、劣化が進んできた場合でも、部分的な補修が可能です。また、表面の汚れを落とすために、高圧洗浄などのメンテナンスが比較的容易に行えます。
デメリット
1.施工が難しい
スタッコ仕上げは施工が非常に難しく、熟練した職人が必要です。不適切な施工をすると、仕上がりにムラや割れが生じる場合があります。
2.費用が高い
スタッコ仕上げは素材や施工の手間から、他の外壁塗装に比べて費用が高くなる場合があります。
3.メンテナンスが必要
スタッコ仕上げは、耐久性や防水性が高いとはいえ、劣化が進むと割れたり剥がれたりすることがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
4.汚れが目立ちやすい
スタッコ仕上げは、表面に凹凸があるため、汚れが付きやすく、目立ちやすい傾向があります。
5.修理が難しい
スタッコ仕上げは、施工が難しいだけでなく、修理も難しい場合があります。割れや欠けが生じた場合には、職人による補修が必要となります。
スタッコ仕上げの工法
スタッコ仕上げには、「コテ塗り」と「吹き付け塗装」の2種類の工法があります。
コテ塗りは、スタッコを均一に塗ることができるため、美しい仕上がりになります。また、コテの動かし方によって、表面の質感を調整することができるため、様々なデザイン性を持たせることができます。
吹き付け塗装は、塗料をスプレーすることで、均一な厚みの薄い膜を形成する方法です。スタッコ仕上げの場合、塗料に特殊な顆粒を混ぜ合わせて、スタッコ風の仕上げを再現します。この方法は、手作業で施工するスタッコ仕上げに比べ、効率的に施工できるため、コストの削減にも繋がります。
ただし、吹き付け塗装は、素材の特性上、均一に塗布しないと厚みが偏ったり、割れが生じたりする場合があります。また、塗料が周囲に飛散するため、施工時には周辺環境への配慮が必要です。
スタッコ仕上げの基本的な手順
- 下地処理:外壁の汚れや劣化を取り除き、モルタルやシーリング材で凹凸を均す作業を行います。
- 下塗り:スタッコ塗装用の下塗り材を塗布し、外壁の表面を整えます。
- スタッコ塗布:スタッコを塗布します。スタッコは、鏝やタイロンブレードなどを用いて均等に塗り広げます。この作業は、均等に施工することが非常に重要です。
- 中塗り:スタッコ塗布後に、中塗りを行います。中塗りには、スタッコ塗装用の中塗り材を使用します。
- 上塗り:最後に、スタッコ塗装用の上塗り材を塗布します。この際、カラーや質感などの仕上がり具合を調整します。
スタッコ仕上げの注意点
- 1.施工業者の選定
スタッコ仕上げは施工が難しく、熟練した職人が必要です。そのため、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。
- 2.下地処理
スタッコ仕上げを行う前に、下地処理が必要です。下地に傷や汚れがある場合には、修復作業を行う必要があります。
- 3.素材の選定
スタッコ仕上げには、石灰、セメント、砂などを混ぜ合わせたモルタルが用いられます。素材の品質によって、仕上がりの質感や耐久性が異なるため、適切な素材を選定することが大切です。
- 塗り重ねの数
スタッコ仕上げは、塗り重ねる回数によって仕上がりの質感が変わります。塗り重ねすぎると割れや欠けが生じやすくなるため、適切な塗り重ねの数を守る必要があります。
スタッコ仕上げの費用相場
一般的に、スタッコ仕上げの塗料代は、1平方メートルあたり2,000円~3,000円程度とされています。ただし、塗料の種類や仕上がりの質感によって、価格は異なる場合があります。
また、足場設置費用や職人の技術力によっても、費用は変動します。一般的に、スタッコ仕上げの施工費用は、1平方メートルあたり5,000円~10,000円程度とされています。
ただし、これらはあくまでも一般的な目安であり、実際の費用は塗り面積や施工条件、地域差などによって変動するため、業者に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。
最後に
スタッコ仕上げは、高級感のある外観を求める方や、耐久性や防水性に優れた外壁塗装を希望する方におすすめの仕上げ方法です。
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